2000年から連載が開始され、多くの読者を魅了し続けている矢沢あいによる漫画作品『NANA』。
二人の同名を持つ主人公を中心に、恋愛、友情、夢、挫折といった様々なテーマが織りなす人間ドラマは、今なお色褪せない輝きを放っています。
本記事では、その魅力的な物語を、ネタバレありであらすじから登場人物、読者の声、そして作品が問いかけるものまで徹底的に解説します。
漫画『ナナ(NANA)』ってどんな作品

- 漫画『ナナ(NANA)』の基本情報 – 作者・連載状況まとめ
- 主要登場人物
- ブラスト&トラネス 主要メンバー紹介
- 【ネタバレあり】あらすじ《序盤》
- 【ネタバレあり】あらすじ《中盤》
- 【ネタバレあり】あらすじ《核心・現在》
- 読者の評価・感想・口コミ紹介
- 漫画rawなどの違法な海賊版サイトで読むことのリスク
漫画『ナナ(NANA)』の基本情報 – 作者・連載状況まとめ
- 作者:矢沢あい
- 連載雑誌:Cookie (クッキー) (集英社)
- 連載期間:2000年7月号~2009年8月号 (休載中)
- ジャンル:恋愛、青春、音楽、ヒューマンドラマ
- 巻数:21巻(2025年4月時点)
- 受賞:第48回小学館漫画賞 (2002年)
- 発行部数:5000万部以上(2019年時点)
- メディア展開:アニメ(2006年)、映画(2005年・2006年)
- ジャンル:恋愛、青春、音楽、ヒューマンドラマ
「NANA(ナナ)」は、恋愛や友情、音楽、そして人生の複雑な葛藤を、等身大の感情でリアルに描いた名作漫画です。
作者は『天使なんかじゃない』『ご近所物語』『Paradise Kiss』など、数々のヒット作で知られる矢沢あい先生。
2000年に集英社の少女漫画誌『Cookie』で連載を開始し、その革新的なストーリーテリングと魅力的なキャラクターたちによって、瞬く間に熱狂的な支持を集めました。
本作は、ただの恋愛漫画にとどまらず、夢を追う若者たちの葛藤や、人間関係のもろさと強さ、現実との向き合い方までを丁寧に描写しており、連載当初から多くの共感と反響を呼びました。
アニメ化や映画化といったメディア展開もなされ、漫画の枠を超えて社会現象といえるほどの広がりを見せました。
しかし、2009年、矢沢先生が体調を崩されたことにより、作品は長期休載に入ります。
それから現在に至る2025年まで、連載は再開されていません。
それでもなお、『NANA』は読者の心に深く刻まれており、未完であることが逆に物語の余韻を強くし、多くのファンが今もなお続きの再開を心待ちにしています。
完結していないという現状にもかかわらず、作品への愛情と期待が途切れることはありません。
主要登場人物
大崎ナナ(ナナ)
カリスマ性のあるロックバンド「BLACK STONES(ブラスト)」のボーカル。クールで孤独、でも内面は誰よりも繊細。恋人・レンとの関係に翻弄されながらも、音楽に自分の全てをかけて生きる女性。
小松奈々(ハチ)
もうひとりの主人公。恋愛体質で、お人好しで、少しドジ。ナナとは東京行きの電車で出会い、ルームシェアすることに。愛称「ハチ」。物語が進むにつれ、彼女の人生観や価値観が大きく変化していきます。
本城蓮(レン)
ナナの恋人で、人気バンド「TRAPNEST(トラネス)」のギタリスト。ナナとは元バンド仲間であり、愛し合っているものの、すれ違いも多く波乱万丈な関係。
一ノ瀬巧(タクミ)
TRAPNESTのベーシスト。クールで計算高く、ハチと関係を持つが、恋愛感情よりも責任感から彼女と家庭を築こうとします。
高木泰士(ヤス)
ブラストのドラマーでリーダー的存在。冷静で理性的。ナナたちの精神的支えになっている兄貴分。
寺島伸夫(ノブ)
ブラストのギタリストでナナの幼なじみ。明るく優しく、ハチに対して真剣な想いを寄せるも、報われない恋に悩みます。
芹澤レイラ(レイラ)
TRAPNESTのボーカル。派手で自由なようでいて、内面には大きな孤独を抱えています。シンとの年齢差のある恋に揺れ動きます。
ブラスト&トラネス 主要メンバー紹介
BLACK STONES(ブラスト)
ナナ(Vo):バンドのフロントマンであり、強い個性と圧倒的なカリスマ性を放つ。クールな外見の裏に、繊細な感情を秘めている。
ノブ(Gt):明るくお調子者な一面がありながらも、音楽に対しては真摯な姿勢を持つギタリスト。ナナの幼なじみでもあり、バンド内ではムードメーカー的存在。
ヤス(Dr):冷静沈着で頼れるドラマー。元不良という経歴を持ちつつも、現在ではブラストの精神的支柱となるほど落ち着いた人格者。バンドマネジメントもこなす多才さを持つ。
シン(岡崎真一)(Ba):若干15歳にしてブラストのベーシストを務める天才肌。年齢の割に大人びた雰囲気と達観した思考を持ち、特に女性ファンの人気が高い。複雑な家庭環境を抱えながらも、音楽に真剣に向き合っている。
TRAPNEST(トラネス)
レン(Gt):天才的な演奏センスと独自の世界観を持つギタリスト。ナナとは深い絆で結ばれているが、成功への道を選んだことで彼女との関係は一筋縄ではいかない。
レイラ(Vo):可愛らしく華やかなビジュアルに反して、孤独や不安を抱えるナイーブな一面を持つボーカリスト。シンとの関係に揺れるなど、人間味あふれる人物。
タクミ(Ba):冷静沈着で、計算高く合理的な性格の持ち主。グループ内ではリーダー的存在で、物事を進める手腕に長けているが、その分感情を押し殺してしまうことも多い。
悠(ユウ)(Dr):職人気質で言葉少なめながらも、そのドラムの腕前は折り紙つき。クールな佇まいと安定感のあるプレイで、バンドの屋台骨を支えている。
【ネタバレあり】あらすじ《序盤》
物語は、偶然にも同じ名前「ナナ」を持つ2人の女性が、東京行きの電車の中で出会うという、まるで運命を感じさせる場面から幕を開けます。
性格も価値観もまったく異なる2人ですが、ひょんなことから東京でルームシェアを始めることになります。狭い部屋での共同生活は、互いの距離を一気に縮めていき、そこで展開される日常が物語の基盤となります。
恋に全力なタイプの小松奈々、通称ハチは、魅力的な男性に出会うたびに一喜一憂し、心を奪われていきます。
恋愛に夢中になるあまり、現実から目を逸らしてしまうこともあるけれど、それが彼女の純粋さであり、人間らしさでもあります。
一方で、大崎ナナはロックバンド「BLACK STONES(ブラスト)」の成功を夢見る、芯の強い女性。
クールで自立した印象を持ちながらも、実は誰よりも傷つきやすく、繊細な心の持ち主です。音楽こそが彼女の全てであり、生きる支えとなっています。
そんな対照的な2人がぶつかり合い、時には激しく衝突することもありますが、不器用ながらも徐々にお互いを理解し、支え合っていきます。
笑ったり、泣いたり、悩んだり…同じ時間を共有する中で、2人の間には血の繋がりよりも深い、かけがえのない絆が生まれていきます。
【ネタバレあり】あらすじ《中盤》
ハチはタクミとの子どもを妊娠しますが、彼女の心の中ではノブへの想いもなお色濃く残っています。
恋愛と現実の間で大きく揺れる彼女は、最終的に経済的安定と子どもの将来を第一に考え、タクミとの結婚を決意します。この決断には、単なる打算ではなく、ハチ自身の内面での成長と、母としての覚悟が見て取れます。
かつては恋に盲目的だった彼女が、自分の人生に対して主体的に選択を下す姿は、読者に強い印象を残します。
一方でナナは、再会したレンとの関係に揺れ動きつつも、自分の居場所を音楽の中に見出そうとします。
ステージに立ち続けることで自分の存在を確かめるナナですが、バンド活動にかかる期待とプレッシャーは、次第に彼女の心を蝕んでいきます。
ナナにとって音楽は生きる意味そのものであるがゆえに、精神的なバランスを崩しやすく、レンとの愛情やバンドメンバーとの関係も複雑さを増していきます。
また、シンとレイラの関係も物語の中で丁寧に描かれています。
年齢差や立場の違いに悩みながらも、心の奥底では強く惹かれ合っている2人。世間や周囲の目に晒される関係性に苦しみつつも、互いを必要とし、支え合う姿はとても切なく、そしてどこか美しい愛の形を感じさせます。
特に、まだ若く未熟なシンの繊細な感情と、孤独を抱えたレイラの不安定な心情が交錯する場面は、読者の胸を打つものがあります。
【ネタバレあり】あらすじ《核心・現在》
物語は一気に緊迫した展開へと突入します。
ナナの最愛の恋人・レンが、突然の交通事故によって命を落としてしまうのです。この悲劇はナナの心に深い傷を残し、彼女は次第に精神的なバランスを崩していきます。
そしてついにはバンドメンバーや友人たちの前から姿を消し、消息不明となってしまいます。この衝撃的な出来事を境に、物語は未来と過去を交錯させながら描かれていく手法へと変わり、読者は少しずつ時間の流れとともに、登場人物たちのその後を知っていく構成になっています。
一方、ハチはタクミとの間に生まれた子どもたちと共に家庭を築き、母親として忙しくも充実した日々を送っています。
しかし、彼女の心には常に“もう一人のナナ”の存在がありました。ハチは、かつてのルームメイトであり、大切な友人だったナナの行方を想い続けています。
直接会うことが叶わなくなっても、彼女は手紙を書き続けることでナナとの絆を繋ぎ留めようとします。その手紙は、ナナに届いているのかどうかも分かりませんが、ハチにとっては自分の気持ちを整理し、ナナとの関係を心の中で保ち続けるための大切な行為です。
こうした現在の描写の中には、過去の出来事や思い出が重なるように挿入され、登場人物たちの心の成長や、時の流れの切なさがにじみ出ています。
ナナの不在が皆に与えた影響の大きさや、それでもなお繋がっていたいという願いが、静かに、しかし強く描かれていきます。
読者の評価・感想・口コミ紹介
良い評価・感想・口コミ
感情描写がリアルすぎて心に刺さる
登場人物たちの悩みや葛藤が繊細かつ丁寧に描かれていて、読んでいるうちに自然と感情移入してしまう。
バンド活動と恋愛という一見異なるテーマが絶妙に融合していて、他の作品では味わえない新鮮な面白さがある。
ハチとナナの友情は、まるで本物の姉妹のような深さがあり、衝突を繰り返しながらもお互いを大切に思う姿に何度も胸が熱くなる。
ストーリーの展開が巧みで、一度読み始めたら止まらない。登場人物たちの人生に引き込まれ、ページをめくる手が止まらなくなる。
人間の弱さや強さ、そして希望や絶望がリアルに描かれており、読後も長く心に残る深い余韻がある。
悪い評価・感想・口コミ
キャラの選択にイライラすることも多々ある
登場人物たちの行動や感情の揺れ動きに共感できない瞬間があり、読んでいてもやもやする
関係性が複雑すぎて、誰と誰がどんな関係だったかを把握するのが難しく、混乱しがち
展開が重たく、読者の心にずっしりと負担がかかるように感じてしまい、読み進めるのがしんどいと感じる場面も多い
物語が未完のままで止まっており、読者としては多くの謎が残されたままなので、結末が見えない不安や不満が残る
なお、読者の口コミや評価をもっと確認したいのなら「読者メーター」や電子書籍ストアの作品ページで公開されていますので参考に!
参照元:読者メーター(公式)
漫画rawなどの違法な海賊版サイトで読むことのリスク
近年、インターネット上には漫画を無料で読める違法な海賊版サイトが多数存在します。しかし、これらのサイトを利用することには、様々な危険が伴います。
まず、違法にアップロードされた漫画を閲覧・ダウンロードする行為は、著作権法に触れる可能性があり、法的責任を問われる場合があります。著作権侵害は犯罪であり、場合によっては罰金や懲役刑が科されることもあります。
また、海賊版サイトには悪質なウイルスやマルウェアが仕込まれている可能性があり、デバイスが感染するリスクがあります。ウイルスに感染すると、デバイスが正常に動作しなくなったり、保存されているデータが破損したり、個人情報が盗まれたりする危険性があります。
さらに、海賊版サイトには詐欺広告や悪質なポップアップ広告が多数掲載されており、フィッシング詐欺やワンクリック詐欺などの被害に遭う可能性もあります。クレジットカード情報や個人情報を入力してしまうと、悪用される危険性が高まります。
海賊版サイトの利用は、漫画家や出版社などの権利者の収入を減らし、漫画業界全体の衰退につながるという問題点もあります。
大好きな漫画が今後読めなくなる可能性もあるため、違法サイトの利用は避けるべきです。また、海賊版サイトに登録することで、個人情報が流出するリスクも否定できません。
『ナナ(NANA) 漫画』を読む方法

『NANA』の漫画を安全かつ合法的に楽しむためには、以下の方法があります。
単行本を購入する: 書店やオンラインストア(Amazon、楽天ブックス、Book-Offなど)で紙媒体の単行本を購入することができます。
電子書籍で購入する: Amazon Kindle、dブック、DMMブックス、ebookjapan、コミックシーモア、BookLive、楽天Koboなどの電子書籍ストアで電子版を購入できます。各ストアでは、無料の試し読みや割引キャンペーンなどが実施されています。
漫画アプリを利用する: Manga Mee、LINEマンガなどの公式漫画アプリで読むことができます。アプリによっては、無料で読める話数や期間限定のキャンペーンが提供されていることもあります。
動画配信サービスを利用する: U-NEXTなどの動画配信サービスでは、漫画だけでなくアニメ版も配信されています。 無料トライアル期間などを利用すれば、お得に楽しむことができます。
これらの合法的な方法を利用することで、安心して『NANA』の世界に浸ることができます。
『ナナ(NANA)』を割引クーポンを利用して格安な価格で読む!
dブックでお得なクーポンをもらう
まとめ:『ナナ(NANA)』が問いかけるものと、色褪せないその魅力
『NANA』は、夢を追うことの厳しさ、他人との距離感や絆の築き方、そして自分自身の心とどう向き合っていくのかという、誰もが一度は直面する人生の問いを、リアルに、かつ情熱的に描いた作品です。
音楽と恋愛という華やかで情熱的なテーマの裏側にある、孤独や迷い、過去のトラウマ、社会との折り合いの難しさなど、人間の複雑な感情が巧みに織り込まれており、読む者の心に深く刺さります。
物語はまだ完結していないにもかかわらず、登場人物たちの人間味あふれる行動や言動、ナナとハチの絆の移ろいや葛藤、彼らが歩んでいく人生の交差点が、長く読者の記憶に残り続けています。
それぞれの登場人物の選択にはリアリティがあり、誰かしらに共感したり反発したりしながらも、物語に引き込まれてしまう不思議な魅力があります。
もしまだ『NANA』を読んでいないのであれば、ぜひこの濃密で感情の揺れが激しいけれども、どこか心が温まるような、切なくも美しい世界観に飛び込んでみてください。
読み進めるごとに、あなた自身の心の奥にある感情や記憶が、そっと揺さぶられるはずです。