「アクタージュ、今からでも読める場所って本当にないの?」
「rawとか無料って検索候補に出てくるけど、危なくないのかな……」
こんな不安やモヤモヤを抱えながら、このページにたどり着いた方が多いと思います。
2020年8月、原作者の事件を受けて『アクタージュact-age』は連載終了となり、単行本1〜12巻は無期限の出荷停止、電子版も無期限配信停止という、かなり厳しい対応がとられました。
その結果、「書店で新刊を買う」「電子書籍ストアでサクッと購入する」といった、これまで当たり前だった読みかたができなくなっています。
この記事では、2025年現在の「合法的にどこで・どう読めるのか」を、できるだけやさしく整理しました。あわせて、作品のあらすじや登場人物、口コミ・評判、そして「未完作品とどう付き合えばいいか」という少し踏み込んだ話までまとめています。
読める場所が限られているからこそ、悩みも不安も大きい作品です。
少しでも心が軽くなって、「じゃあ自分はこうしようかな」と決めるための材料になれたらうれしいです。
アクタージュはどこで読める?【入手方法まとめ】

- 結論:入手ルートを一覧で整理
- 電子書籍の現状はどうなっている?
- 漫画中古:紙の単行本を手に入れる現実的な方法
- 無料で読める:合法的にお金をかけずに楽しむには?
- 「raw」など違法サイトについて:絶対におすすめできない理由
- 今持っている人向け:本と電子データを長く守るコツ
- どこまで読める?アクタージュの連載終了と「完結」について
- よくある質問 Q&A
結論:入手ルートを一覧で整理
まず最初に、2025年現在の「読める/読めない」をざっくり整理しておきます。
| 読み方 | 現在の状況 | ポイント |
|---|---|---|
| 紙の単行本(新品) | 集英社が無期限の出荷停止を発表。書店への新たな入荷は基本的になし | 店頭に残っている分だけの“在庫限り”です |
| 紙の単行本(中古) | 中古書店やフリマアプリ、ネットオークションで在庫があれば購入可能 | 巻数抜けや高騰価格に注意が必要です |
| 電子書籍(新規購入) | 主要電子書店では配信停止。新しく買うことはできません | 集英社が「順次配信停止」と公式に発表しています |
| 電子書籍(購入済み) | 多くのストアで、本棚に入っている分は今も読めるケースが多いです | 将来の仕様変更もありえるので、各ストアの案内確認がおすすめです |
| 図書館 | 蔵書があれば無料で読めます | 人気作なので予約待ちになることもあります |
| 友人・家族から借りる | すでに持っている人がいれば、私的な範囲での貸し借りは可能です | 大切な本なので、丁寧に扱ってお返ししたいところです |
| 違法rawサイト | 著作権を侵害する違法サイト。利用はおすすめできません | ウイルスや個人情報流出などのリスクも高いです |
少年ジャンプ公式のお知らせでは、
- 単行本1〜12巻は無期限の出荷停止
- 13巻以降の発売は中止
- 集英社直営の電子書店(少年ジャンプ+・ジャンプBOOKストア!・ゼブラックなど)では、2020年8月17日23時59分で無期限配信停止
- そのほかの電子書店も「順次配信停止」
となってます。
このため、「正規の電子書籍ストアで、今から新しく買う」ことはほぼできない状態です。
なお、アクタージュは多くのストアで停止となっていますが、Amazonや楽天で中古品を購入することはできますので、どうしても読みたい場合はAmazon、または楽天で購入してください(ただし値段が高い!)。
電子書籍の現状はどうなっている?
電子派の方が一番気になるのが、「電子版は本当に全部ダメになったの?」という点だと思います。
結論から言うと、
- 新規購入はほぼどのストアでも停止
- ただし、すでに購入している人は「本棚」から読めるケースが多い
という、少しややこしい状況です。
集英社の公式発表では、直営電子書店での配信停止時刻(2020年8月17日23時59分)が明記され、「その他の電子書店でも順次配信停止になる」と案内されています。
実際にコミックシーモアの『アクタージュact-age』ページでは、各巻が「販売終了」と表示されており、購入ボタンは押せません。
この状況は、ブックライブ・DMMブックス・ebookjapanなど他の大手ストアでも同様で、今から新しく『アクタージュ』を買うことはできないと考えるのが現実的です。
一方で、多くの電子書店は「販売終了になったあとも、購入済み作品は本棚から読める」という運用をとっています。
ただし、「将来にわたって絶対に読める」とまでは明言されていません。各ストアの規約変更やサービス終了などの可能性もゼロではないため、
- いま自分の本棚から読めているか
- 再ダウンロードの扱いがどうなっているか
は、一度それぞれのストアのヘルプページやサポート案内も確認しておくと安心です。
読み放題・無料コーナーとの関係
4つの電子書店について、「読み放題サービス」の有無も含めて整理しておきます。
- ブックライブ
月額制の読み放題プランはなく、「月額ポイントコース+無料作品コーナー」という形のサービスです。一部作品は1冊まるごと無料になりますが、『アクタージュ』は販売終了作品のため対象外です。 - コミックシーモア
「シーモア読み放題ライト/フル」という月額読み放題がありますが、『アクタージュ』自体が販売終了のため、読み放題でも読めません。 - DMMブックス
DMMブックス単体には、一般向けの「漫画読み放題サブスク」はありません。ただし無料作品は多数用意されています。もちろん『アクタージュ』は配信停止作品なので対象外です。 - eBookJapan(イーブックジャパン)
月額読み放題はなく、代わりに1万冊以上が読める無料コーナーがあります。ここにも『アクタージュ』は並んでいません。
「どこかの読み放題にひっそり残っているかも」という期待は、残念ながら捨てておいたほうが心が楽かもしれません。
漫画中古:紙の単行本を手に入れる現実的な方法
紙のコミックスで読みたい場合、今いちばん現実的なのが「中古本を探す」ことです。
2020年の出荷停止発表直後は、フリマサイトやネットオークションでの高額出品が話題になりました。
現在は少し落ち着いたものの、人気作であることに変わりはなく、状態の良い全巻セットはやや高めの価格になることも多いです。
探し方としては、次のようなルートがあります。
- ブックオフなどの中古書店で棚をこまめにチェックする
- メルカリやヤフオク!などのフリマ・オークションアプリで「アクタージュ 全巻」などと検索する
- Amazonや楽天市場のマーケットプレイスで中古出品を探す
購入するときは、
- 本当に1〜12巻がそろっているか
- 巻数抜けがないか
- カバーの有無や日焼け、シミなどコンディション
をしっかり確認しておくと、届いてからガッカリせずに済みます。
時間もお金も少しかかりますが、「ようやく自分の手で全巻そろえられた」と本棚に並べる瞬間は、とても特別です。
今の状況だからこそ、その1冊1冊が余計に愛おしく感じられると思います。
無料で読める:合法的にお金をかけずに楽しむには?
正直にお伝えすると、『アクタージュ』のコミックス全巻を、合法的に完全無料で読む方法はありません。
それでも、「できるだけお金をかけずに、正規ルートで作品に触れたい」という方に向けて、現実的な選択肢をまとめます。
図書館で借りる
いちばんまっとうで、かつ「実質無料」に近い方法が図書館です。
- お住まいの自治体の図書館サイトで「アクタージュ」「act-age」と検索する
- 所蔵があれば予約を入れて順番を待つ
- 近隣の図書館同士で本を融通してくれる「相互貸借」がある地域もあります
人気作なので、予約待ちが長くなることもありますが、「待っている時間も楽しみの一部」と思えたら、少し心が軽くなるかもしれません。
友人・家族から借りる
身近に「アクタージュ持ってるよ」という友人や家族がいるかもしれません。
今では手に入りにくい本なので、
- 汚さない
- 折り目を強くつけない
- 返すタイミングを最初から伝えておく
といった、いつも以上に丁寧なやりとりを心がけたいところです。
4つの電子書店で「今読める作品」を楽しむ
『アクタージュ』そのものは読めなくても、
- ブックライブ
- コミックシーモア
- DMMブックス
- ebookjapan
には、無料で読める作品や、たっぷり試し読みできる作品がたくさんあります。
演劇や芸能界をテーマにした別作品、心を揺さぶる人間ドラマなど、「今読めるもの」の中にもきっと素敵な漫画が見つかります。
「アクタージュの穴を、今ある他の作品で少しずつ埋めていく」──そんな向き合い方も、決して悪くないと思います。
「raw」など違法サイトについて:絶対におすすめできない理由
検索窓に「アクタージュ」と入れると、「raw」「無料」「zip」などの候補がずらっと出てきます。
正直、誘惑されそうになる瞬間もありますよね。
けれど、これらはほぼ確実に海賊版サイトです。
出版広報センターやABJ、CODAなどの団体は、海賊版サイトの危険性について繰り返し警鐘を鳴らしています。
問題点は大きく分けて4つあります。
- 著作権を侵害しており、作品を作った人・出版社の収益を奪ってしまう
- ウイルスやマルウェア、フィッシング詐欺などの危険なプログラムが仕込まれていることが多い
- クレジットカード情報や個人情報が抜き取られるリスクが高い
- 「違法アップロードだと知りながら利用する行為」は、日本の著作権法上も問題になる
「どうしても読みたい」という気持ちが強いほど、近道に見えるものへ手を伸ばしたくなります。
でも、大好きな作品だからこそ、作り手や関わった人たちを傷つける読み方は選びたくないですよね。
少し回り道でも、合法的な方法だけを選んでいくことが、ファンとしてできるささやかな誠意だと思います。
正規配信か迷ったらABJマークを確認。ホワイトリストも公開されています。
一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会
文化庁
ABJ
今持っている人向け:本と電子データを長く守るコツ
すでに紙の単行本や電子版を持っている方に向けて、「これからも長く付き合うための小さな工夫」もまとめておきます。
紙の本については、
- 直射日光の当たらない場所に置く
- 湿気がこもりにくい棚に並べる(押し入れの奥はカビの原因になりがちです)
- できればブックカバーやビニールカバーで表紙を守る
といった基本的なケアだけでも、持ちがかなり変わります。
電子版については、
- オフラインでも読めるように、端末に事前ダウンロードしておく
- メイン端末だけでなく、予備の端末にも入れておく(規約が許す範囲で)
- ストア側の重要なお知らせメールを見逃さないようにする
といった点を意識しておくと安心です。
「いつか読めなくなるかもしれない」という不安はどうしてもゼロにはなりません。
だからこそ、今読めるうちに何度もページを開いて、心にしっかり焼き付けておくことも、とても大事なことだと思います。
どこまで読める?アクタージュの連載終了と「完結」について
『アクタージュ』がどこで途切れてしまったのかも、よく聞かれるポイントです。
- 『週刊少年ジャンプ』2018年8号から連載開始
- 2020年36・37合併号掲載の第123話が最終話
- 単行本は全12巻刊行済み(1〜12巻)
- 13巻以降の発売は中止
- 既刊1〜12巻は無期限の出荷停止、電子版は無期限配信停止
物語としては、舞台「羅刹女」編などの大きな山場を越え、これからさらに先の展開が広がっていく──そんな予感が濃く漂う位置でストップしています。
「続きが読めない」と分かっている作品を手に取るのは、勇気が要ることかもしれません。
それでも、「ここまでの道のりだけでも十分に心を揺さぶられた」と振り返る読者が本当に多いのが、『アクタージュ』という作品のすごさでもあります。
よくある質問 Q&A
Q1. 電子書籍が再配信される可能性はありますか?
現時点(2025年11月)までに、再配信や出荷再開に関する公式発表はありません。
状況が変わるとしたら、まずは少年ジャンプ公式サイトや集英社のプレスリリースで告知されるはずなので、「再配信を待ちたい」という方はそこを定期的にチェックするのが確実です。
Q2. アニメ化・ドラマ化などはないのですか?
連載当時は舞台化プロジェクト「アクタージュ act-age〜銀河鉄道の夜〜」が進行しており、ヒロイン・夜凪景役のオーディションも行われていましたが、原作者の逮捕を受けて舞台とオーディションの中止が発表されました。
テレビアニメやドラマなど、その他のメディアミックスについても、現在新たな動きは出ていません。
Q3. 海外版なら今も買えるって本当ですか?
英語版や中国語版など、海外向けの単行本やデジタル配信も存在していましたが、連載終了と同時期に多くの公式プラットフォームからも配信停止となっています。
国や地域によって在庫状況は異なりますが、「海外なら普通に新品が買える」という状況ではなく、日本と同じく中古品や在庫限りというケースがほとんどだと考えておいたほうが無難です。
アクタージュの作品情報と魅力

- 作者と出版社
- あらすじ(ネタバレなし)
- ネタバレあり あらすじ
- 登場人物
- アクタージュ 口コミ・評判・評価・レビュー
- これから読むか迷っている人へ:未完作品との付き合い方
ここからは、「作品そのものの魅力についても整理していきます。
作者と出版社
まずは、作品の基本情報を簡潔にまとめておきます。
- 原作:マツキタツヤ
└ 原作者の事件と逮捕をきっかけに、連載終了・出荷停止・配信停止になりました。 - 作画:宇佐崎しろ
└ 表情や演技シーンの描写力が高く評価され、その後も別作品で活動を続けています。 - 出版社:集英社(ジャンプコミックス)
- 掲載誌:週刊少年ジャンプ
└ 2018年8号〜2020年36・37合併号まで連載されていました。 - 単行本:全12巻
└ 1〜12巻まで刊行、13巻以降は発売中止です。 - 出荷・配信状況
└ 既刊1〜12巻は無期限出荷停止、電子版も無期限配信停止になっています。
作品の事情はどうしても複雑ですが、「この漫画に救われた」「この作品から頑張る勇気をもらった」といった声はいまも少なくありません。
あらすじ(ネタバレなし)
ここでは、物語の大きな流れだけを、ネタバレを避けて紹介します。
主人公は、女子高生の夜凪景。
普段は感情表現があまり得意ではなく、どこか無表情にも見える彼女ですが、心の内側には、家族への複雑な思いや、言葉にできない不安や怒りが静かに積もっています。父親は家を出ており、母親は他界。景は弟と妹を支えながら、アルバイトで家計をやりくりしていました。
そんな景が挑戦したのが、芸能事務所「スターズ」の女優オーディションです。
その場で彼女が見せた演技は、審査員たちを震え上がらせるほどの迫力でした。景は、自分の過去の記憶やトラウマをそのまま役に乗せる「メソッド演技」を、ほとんど独学で身につけていたのです。
しかし、その演技はあまりにも危うく、見ている側が心配になるほど。
スターズの審査員たちは、景の才能を認めながらも、「この子を今のまま世に出していいのか」と迷い、不合格という判断をくだします。
そこに現れたのが、映画監督・黒山墨字でした。
黒山は景の中に「まだ言葉になっていない巨大な才能」を見出し、自らが率いるスタジオ「大黒天」にスカウトします。景は「スタジオ大黒天」に所属し、小さなCM撮影から、映画、舞台へと少しずつ仕事の幅を広げていきます。
現場で出会うのは、天才子役の百城千世子、演劇界の大御所・巌裕次郎、癖の強い役者仲間たち。
彼らとの出会いとぶつかり合いを通して、景は
- 自分の感情とどう向き合うのか
- 共演者や観客に何を届けたいのか
- 「役」と「自分」をどう切り分けて生きるのか
といった問いに、何度もぶつかっていきます。
『アクタージュ』は、演技という行為を通じて、「自分の人生をどうやって表現に昇華していくか」を描いた作品です。
演劇や映画に詳しくない人でも、「本気で何かを表現しようとする」ことの尊さと痛みが、ゆっくりと胸に染み込んでくるような物語になっています。
ネタバレあり あらすじ
ここからは、物語の流れにもう少し踏み込みます。単行本中盤以降の内容にも触れるので、「完全初見で読みたい」という方は読み飛ばしてください。
黒山に見出された景は、シチューのWebCMやドラマのエキストラ出演など、さまざまな現場で経験を積みながら成長していきます。そこで出会うのが、天才子役として名高い百城千世子や、スターズ所属の俳優たちです。
景と千世子は、互いを強く意識し合うライバルとなり、刺激的で少し危うい関係を築いていきます。
物語はやがて、舞台「銀河鉄道の夜」編へ。
演劇界の巨匠・巌裕次郎が手がける舞台に参加した景は、「生の観客」の前で演じ続けることの厳しさと喜びに直面します。舞台の上では、共演者との呼吸や観客の空気を全身で受け止めながら芝居を続けなければなりません。景は、映画とは違う「舞台の演技」を通して、自分の身体と心をどう使うべきかを学んでいきます。
その後も、映画や舞台の現場で、景の才能と危うさはどんどん際立っていきます。
役に入り込みすぎて日常生活との境界が揺らぎ、自分自身を見失いそうになることもあります。そんな景を支えるのが、黒山や柊雪、千世子、そして家族の存在です。
物語後半の大きな山場が、舞台「羅刹女」編です。
演出家・山野上花子と出会った景は、これまで以上に深く役に没入していきます。花子は景の心の傷にあえて触れることで、彼女から強烈な怒りや憎しみの感情を引き出し、それを舞台上の「羅刹女」に乗せようとします。
羅刹女として舞台に立つ景は、観客の心を圧倒的な感情で支配してしまうほどの演技を見せます。一方で、その危うさを見ている周囲の人たちは、彼女が役から戻ってこられなくなるのではないかと恐れ始めます。
ライバルの千世子もまた、景との関係を通して、自分の演技観を根本から揺さぶられていきます。
物語は、ここからさらに先の変化と成長が待っていることを強く予感させる地点で、連載終了という形で幕を閉じます。
「なぜここで終わらなければならなかったのか」というやりきれなさと、「それでも読めてよかった」という満足感が、どちらも強く残る──そんな、胸の中に長く居座り続ける作品になっています。
登場人物
主要なキャラクターを、簡単な説明付きでまとめます。
- 夜凪景
└ 女子高生の女優志望。感情表現は不器用だが、演技中だけ感情が爆発する天才タイプ。 - 黒山墨字
└ 世界的評価を受けた映画監督。夜凪の才能を見抜き、スタジオ大黒天で育てようとする。 - 柊雪
└ スタジオ大黒天の制作担当。黒山と夜凪を支える、しっかり者のお姉さんポジション。 - 百城千世子
└ 事務所スターズ所属の天才子役。自然体の演技で人気を集め、夜凪の最大のライバルとなる。 - 星アリサ
└ スターズ社長で元女優。夜凪や千世子の才能を評価しつつ、没入型の演技の危険性も理解している。 - 巌裕次郎
└ 演劇界の大御所演出家。舞台「銀河鉄道の夜」で夜凪に厳しくも深い指導を行う。 - 山野上花子
└ 舞台「羅刹女」の著者・演出家。役者の心の奥の感情をえぐり出し、作品に乗せようとするタイプ。
ここに挙げた以外にも、景の弟妹や同世代の役者仲間など、魅力的でクセのあるキャラクターが多数登場します。
人と人との関係の濃さも、この作品の大きな魅力です。
アクタージュ 口コミ・評判・評価・レビュー
実際に『アクタージュ』を読んだ人たちの感想を、全体的な傾向としてまとめると、おおむね次のような声が目立ちます。
- 演技や芝居の描写がとても丁寧で、「ここまで演技を真正面から描いている漫画は他にあまりない」という評価が多いです。
- 主人公・夜凪景の危うさと才能に圧倒されつつ、成長していく姿に目が離せない・見守るのがつらいけど惚れ込むという感想がよく見られます。
- 舞台「羅刹女」編や「銀河鉄道の夜」編など、中盤〜終盤のエピソードは、感情の揺さぶりが強くシリーズ中でも特に傑作だと挙げるレビュアーが多いです。
- 読み応えについては、1巻から面白いが、読み進めるほどハマっていき「9巻まで読んだらかなり面白かった」と感じたという声があり、巻を追うごとに評価が上がる傾向がうかがえます。
- 古典的な演劇漫画である『ガラスの仮面』を思い出した、という感想も散見され、王道の演劇ものとしての熱量とドラマ性を評価する人が多いです。
- 作画については、「作画担当が才能を爆発させている」「表情や演技シーンの迫力がすごい」といった、宇佐崎しろの画力を絶賛するレビューがたくさんあります。
- キャラクター描写では、夜凪だけでなく、アキラ・千世子・花子など脇役たちの心情の変化やドラマも読みどころとして挙げられています。
- 一方で、「主人公の才能推しが強すぎて話が単調に感じる」「何でもすぐ上手くいきすぎて予定調和的」という批判的なレビューも一定数あります。
- 物語そのものについては、「読んでいるこちらが恥ずかしくなるほどの痛々しさもあるが、それ込みで心に刺さる」という、作品の激しさを肯定的に受け止める感想も多いです。
- 最終巻付近のレビューでは、「ここまで丁寧に演技を描いた作品が途中で終わってしまうのが本当に残念」「悲劇と苦しみの物語として心に残る」と、完成度と未完ゆえの喪失感を同時に語る声が目立ちます。
これから読むか迷っている人へ:未完作品との付き合い方
「未完だと分かっている作品を、あえて今から読むべきかどうか」
ここで止まってしまっている方も多いと思います。
正直、この答えは人それぞれです。
ただ、悩んでいるときのヒントになりそうなポイントを、いくつかだけお伝えします。
1つは、「終わり」だけが作品の価値ではない、ということです。
『アクタージュ』の場合、景が演技と向き合い、人とつながり、自分の過去と対峙していく過程そのものが、とても濃く描かれています。その途中までの時間が、自分の人生や感情を見つめ直すきっかけになることも少なくありません。
もう1つは、「しんどくなったときは、一度本を閉じても大丈夫」ということです。
作品の事情も内容も、決して軽いものではありません。読むペースを落としても、しばらく寝かせても、最後まで読まなくても、「出会った意味」が消えてしまうわけではないと思います。
どうしても迷う場合は、図書館で数巻だけ読んでみる、信頼できる友人の感想を聞いてみるなど、「お試し」の距離感から始めてみても良いと思います。
アクタージュ どこで読める:まとめ
- 『アクタージュ』は、原作者の事件をきっかけに連載終了となり、単行本1〜12巻は無期限出荷停止、電子版も無期限配信停止になっています。
- 2025年現在、新品の単行本や電子書籍を「正規ルートで新規購入する」ことはほぼできません。
- 合法的に読める可能性があるのは、中古コミック(ブックオフ・フリマアプリ・ネットショップなど)と、図書館の蔵書、すでに本や電子版を持っている知人からの貸し借りです。
- ブックライブ・コミックシーモア・DMMブックス・ebookjapanでは、いずれも新規購入や読み放題での閲覧はできず、販売終了扱いになっています。
- ただし、多くの電子書店では「販売終了後も購入済み作品は本棚から読める」ケースが多く、すでに買っている人は今も読める可能性があります(将来の保証はないため要確認です)。
- 「アクタージュ raw」「無料」などで出てくる海賊版サイトは、著作権侵害に加え、ウイルスや個人情報流出の危険も大きく、絶対におすすめできません。
- 作品自体は、演技・芝居を真正面から描いた珍しい少年漫画で、夜凪景の危うい才能と成長、人間ドラマ、宇佐崎しろの高い画力などが高く評価されています。
- 一方で、キャラ同士の感情のぶつかり合いが激しいことや、未完で終わってしまったことへのつらさを挙げる声も多いです。
- 未完作品であるため読むか迷う人もいますが、「途中までの過程だけでも心を強く揺さぶられた」「読めてよかった」と感じる読者もたくさんいます。
- 今から『アクタージュ』に触れるなら、中古本や図書館など合法的なルートを選びつつ、自分のペースでゆっくり向き合うのがおすすめです。



